災害時に、もっとも恐ろしいのは、
パニックとヒステリー。
逆に、災害時にもっとも頼りになるものは、
人間関係です。
被災者になった東日本大震災では、都会暮らしでご近所付き合いもない僕は、精神的に完全に孤立しギリギリまで追い込まれてしまいました。
実際の被害の大小とは関係なしに、情報が溢れている現代では、きちんとした人間関係を作らないと、孤立してゆきます。
それは、思考が作りだす、危険な孤独です。
家族だけではなく、現実距離の近い誰かと繋がっていることは、災害を切り抜けていくための、大切な支えなのです。
逆に、山梨県に移住してまもなく直面した大雪害では、ご縁が広がり一致団結して、皆で励んだおかげで、心身ともにはるかに楽に過ごせました。
都会暮らしのネット依存。
友人はみな遠方で、隣の人はなにするものぞで、長らく生きてきた僕には、とても衝撃的な2つの体験でした。
人間関係を作るのにもっとも強力なことは、
「ともに食卓を囲むこと」と「食べものを分かち合うこと」
です。
できる範囲で作った大切な食事を、家族だけでなく、誰かと分かち合ってみてください。
手元にある、りんご1個、チョコレート一枚を、目の前の人と分かち合ってみてください。
人はピンチにノックアウトされるのではなく、「もうだめだ」という絶望にノックアウトされるのです。
一人でも多くの人がいてくれる時、人はピンチを乗り越えられます。
その環境作りに、食べもの、食卓は、最大級の魔法を発揮します。
コーヒーいっぱいで、友達は作れます。
緊急時こそ分かち合う、「つながる食卓」を。
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